Anime Quester

アニメについての発信(ビジネス・モデル多め)と、映画の感想。ご連絡は tackman.anime(あっとまーく)gmail.com にてお待ちしてます。

群像劇は難しい:『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』

これまで、劇場版ポケモンのストーリーは「サトシ(or +仲間一向)が、ゲストキャラと共に、幻のポケモンが絡んだトラブルを解決する」というものが定石だった。今年の映画の最大の特徴は、劇場版ポケモンとして初の群像劇になっていることだ。

f:id:ladyrossa76:20180717042655j:plain
・リサ:怪我が原因で陸上から引退した女子高生。
・カガチ:ホラ吹きなおじさん。身体の弱い姪がいる。
・トリト:気が弱く、自分に自信がないポケモン研究家(年齢は恐らく大学院生)
・ヒスイ:ポケモン嫌いなおばあさん。
・ラルゴ:市長の娘。おそらく未就学児。

上記5人の中で、個人的に面白いと感じたエピソードは、カガチだ。
他の4人が、過去のトラウマから現在の行動をセーブしていたり、中盤まで行動目的が隠されていたり(ゆえに、謎は増えるもお話自体は進まない)と、何かとお話が動きにくい設定のなかで、もともと虚言体質のカガチは、病弱な姪を喜ばせるために現在進行形で見栄を張り、ボロを出さないようにするつもりがトラブルを作っていく。良くも悪くも、1人だけアクティブ。更に、誰にでもカガチのような経験は多かれ少なかれあるうえ、彼は根っからの悪人ではないことはわかっているため、憎めず、応援したくなるキャラクターだ。いっそのこと、なかなか物語が動かない4人はバッサリ切り、カガチだけに焦点を当てても良かったんじゃないかと思った。

中盤、姪に嘘がバレて落ち込んでいたカガチが、ウソッキーの好意に触れて開き直るという、見せ場のシーン。てっきり「俺はもうウソを辞めるよ……」となると思っていたら、「みんなのためにウソをついてやる!」(うろ覚え)という気合の持ち直し方をしたため一瞬「?」となった。

うがった見方をすれば、カガチのキャラクターは、最初は1~4年で終わらせるつもりが、うっかり人気が出てしまったために主人公交代の機会を逃し、「冒険譚の主人公なのにサトシがいつまでも成長しない物語」を20年作り続けてしまっている製作陣と重なります(笑) 参考:サトシリセット (さとしのりせっとによるしょもんだい)とは【ピクシブ百科事典】

 

最後に一言。。。劇場版ポケモンがリブート路線になった昨年の記憶が無いなか恐縮ですが、おなじみの劇場版オープニング曲が流れなかったことが、地味に悲しかったです。落語の出囃子と一緒で、007然りスターウォーズ然り名探偵コナン然り、長寿作品には「今年もアレを聞きに行くために映画館へ行くぜ!」という「お馴染みのテーマ」が大切だと思うのですが、なぜ外した……。

オープニング曲、来年は絶対に戻ってきてぇぇぇー!!!